Meriva® overview

科学的根拠

ウコンは、多くの疾患に対処するためにインドで伝統的に医薬用として使用されており、その歴史は長い。クルクミンの最新の細胞学的研究により、クルクミンのほとんどの伝統的使用の妥当性が確認され、またクルクミンが西欧に典型的に見られる当然の生活条件の問題に対処可能であろうということが確認されている(2)。実際、クルクミンは生物医学の全文献の中で最もよく研究されている天然物の一つであり、約4000もの前臨床研究が報告されている(2)

その結果、クルクミンは自然な炎症反応機能の問題に対処するためのマスタースイッチであり、該当する酵素、転写因子、サイトカイン、およびそれらの遺伝子発現に対する直接的活性およびゲノム活性の両方を持つことが分かった(3)。これらの有望な知見にもかかわらず、クルクミンの有効性に関する臨床的エビデンスはこれまでほとんどなく、その有益な効果のほとんどは、動物モデルによる研究を用いたり、in vitroの研究からの外挿を用いたりした疫学的研究により示唆されたものであり、いまだ臨床的には確認されていない(2)

この逆説的な状況は、主にクルクミンの吸収率の低さに起因しており、例えば、その経口吸収率は、12 g/日という高用量を投与した後でも血漿中濃度はほとんど 50 ng/mL を超えることがなく、気のめいるほど低い(4)

クルクミンは他のほとんどの食事性フェノール類と同様に、水および油性溶媒の両方に溶けにくくいが、リン脂質の極性頭部(polar heads)のように、相補的な基と水素結合や極性相互作用により相互作用することができる極性基(2つのフェノール性水酸基および1つのエノール性水酸基)を持っている。

ホスファチジルコリンは、リン酸基の負電荷とコリンのアンモニウム基の陽電荷を備えた強く分極した極性頭部を持っており、クルクミンをはじめとする様々な溶けにくいフェノール類と複合体を作ることができる(1)

クルクミンをリン脂質環境に封入することにより、生体膜と細胞外液の間でリン脂質の高速な交換が起こり、クルクミンが生体膜に運び込まれ、その細胞内への取り込みが促進される。

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Cancer Chemotherapy and Pharmacology誌(5)に発表された2007年の研究により、クルクミンの標準的抽出物に比べメリーバ®の生物学的利用能が優れていることがラットの実験で証明された。

メリーバ®はクルクミノイドの血漿中Cmax およびAUCを20倍改善し、クルクミンの肝臓中濃度を20倍以上増加させた。

高用量の未製剤のクルクミン(340 mg/kg)と1.8 g/kg 量のメリーバ®(クルクミン340 mg/kgに相当)を雄性Wistarラットに強制経口投与した。投与の15分、30分、60分、および120分後に血漿中、肝臓中、および腸管粘膜中のクルクミンおよびその代謝物の存在を評価した。これまでの研究と同様に、クルクミンの99%がグルクロン酸抱合体として、1%がクルクミンの硫酸抱合体および遊離のクルクミンとして血漿中に存在していた。リン脂質と複合体を形成することにより血漿中のすべてのクルクミノイドの濃度が顕著に上昇した(グルクロン酸抱合体では23倍以上、遊離のクルクミンでは約5倍、硫酸抱合体では約1.5倍)。グルクロン酸抱合体が圧倒的に多い血漿中のクルクミノイドだった。クルクミンの全体の生物学的利用能(血漿中のクルクミノイドのAUC値から計算)は、未製剤の天然物に比べてメリーバ®としてこの化合物を投与したときの方が、23倍以上改善していた。

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ヒトを対象とした比較薬物動態試験(6)において、市販のクルクミン中に存在する各単一のクルクミノイドの吸収率をメリーバ® 2用量(それぞれクルクミノイド209 mg および 376 mg に相当する  1.0 g および 1.9 g)および対応する未製剤のクルクミノイド混合物(1.8 g)1用量間で比較した。メリーバ®からのクルクミノイドの吸収の全体としての増加は、約29倍(低用量で27倍、高用量で31倍)であった。クルクミノイドの吸収の増加は、単分子クルクミンでは約20倍であったが、デメトキシクルクミンおよびビスデメトキシクルクミンでは50倍から60倍であり、メリーバ® の2用量において、クルクミンではなくデメトキシクルクミンが主な血漿中のクルクミノイドであった。注目すべきは、多くの試験において、クルクミンよりデメトキシクルクミンの方が優れていたことである。

メリーバ®の方が未製剤のクルクミノイド混合物より、有意に低用量で臨床効果を発揮する背景には、吸収の改善(そしておそらくは血漿中のクルクミノイド・プロファイルの改善も)があるのだろう。

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最近の登録研究(7)では、骨に障害を持つ患者50名(X線診断で確認)を対象にメリーバ®の有効性を評価した。

症状はWOMACスコアで評価し、モビリティーはトレッドミルを用いた歩行パフォーマンスで検討し、全体的な炎症反応機能はC反応性蛋白の血漿中濃度の測定により評価した。

この試験は3か月間にわたって実施した。患者はそれぞれメリーバ® 1 g/日(間隔をあけた2回の投与による)を受ける群と患者がかかりつけの一般医または専門医が定義した「実施可能な最良の治療」(すなわち、「実施可能な最良の治療」のみ)を受ける群の2群に割り付けた。

トレッドミル・パフォーマンス(傾斜10%、速度 3 km/h)では、歩行距離が試験開始の2か月後には初期値の201% に改善し、3か月後にはさらに改善した(+44%)。これらの良好な結果は、副次的エンドポイント、すなわち補助療法の使用の減少(メリーバ®群63% 対対照群12%)および消化器系合併症の減少(メリーバ®群38% 対対照群15%;p<0.05)によって補完された。

別の登録研究(8)において、骨の障害の補完的治療におけるメリーバ® の活性が、より大規模でより長期間(8か月)の試験でさらに確認された。この試験の登録患者数は100名で、試験法は前のものと類似しており、メリーバ®の用量は1 g/日y(200 mg/日のクルクミンに相当;間隔をあけて2回投与)であった。

結果として、メリーバ®治療群では、すべての主要臨床エンドポイント、Western Ontario and McMaster Universities (WOMAC) スコア(80.6から33.2に減少)、Karnofsky パフォーマンス・スケール(73.3から92.2に改善)、およびトレッドミル歩行パフォーマンス試験で統計学的に有意な改善が見られた。

これらの結果は、最初の試験で考えられたマーカーよりも広範な一連の炎症反応機能マーカー(インターロイキン[IL]-1b、 IL-6、可溶性CD40 リガンド[sCD40L]、可溶性血管細胞接着分子 (sVCAM)-1、および  赤血球沈降速度 [ESR])を評価することによって補完された。すなわち、この評価でも、メリーバ®治療群に顕著な改善が見られたのである。

これとは対照的に、「実施可能な最良の治療」の対照群では、有意な変化は見られなかった。

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2年以上にわたり眼障害を持つ被験者106名を対象とした試験(9)が実施された。メリーバ® 1200 mg/日   (1日2錠)を12か月以上投与し、すでに進行中の治療を補完した。わずか4、6週間後に、メリーバ®群の被験者の86% に全般的改善度の主観的改善が見られ、眼の障害の数が顕著に減少した。

また、眼障害再発のある被験者数も80%以上減少した。このことは、標準治療と合わせてメリーバ®を長期間摂取することは眼の健康維持に有用であることを示唆するものである。

さらに、最近のパイロット試験により、標準治療と合わせて1 g/日のメリーバ®を毎日使用すると、視力を回復させ、健康な視力を維持できることが示された(10)。これらの結果は、メリーバ®が眼球のように血管の少ない組織においても大きな可能性を持つ安全な成分であることを示している。

別の研究で(11)、メリーバ® (1g/日)を被験者50名に投与し、メリーバ®が健康な循環系を維持する能力を評価した。被験を2群に割り付けた。

第1群にはメリーバ®を4週間投与し、第2群は対照群とした。

微小循環は、機器的(レーザードップラー血流計、pO2)および観察的(足の評価)に測定した。4週間の治療後、メリーバ®群では、試験したすべてのパラメーターが改善されており、Karnofskyスケールで測定した生活の質についても全般的改善が見られた。

最後に、最近の登録研究(12)で、被験者61名を対象にメリーバ®が健康な前立腺機能を維持する効果を実施可能な最良の標準管理法(BSM)と比較し、評価した。

徴候と症状は、国際前立腺症状スコア(IPSS)を用いて評価した。被験者33名の第1群にはBSMとメリーバ®(500 mg/day)を24週間以上投与し、残りの28名の被験者(対照群)にはBSMのみを投与した。

すべてのIPSSスコアと生活の質は両群で改善されていたが、メリーバ®群の方がBSMのみの群より有意に勝っていた(IPSSでp<0.05、生活の質で p<0.01)。

これらすべての結果は、体の炎症反応機能の問題に対処する天然成分としてのクルクミンの栄養学的可能性を明確に示すものである。

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